北洋銀行

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ネイチャーポジティブへの取り組み

ネイチャーポジティブへの取り組み

当行は、気候変動対応に加え自然資本の保全・回復に取り組むため、2023年12月「TNFD(自然関連財務情報開示タスクフォース)」に賛同し、TNFDフォーラムに参画しました。2024年度「環境省 脱炭素実現に向けた自然関連情報分析パイロットプログラム」に採択され、金融機関の投融資ポートフォリオにおける自然との接点や自然関連リスク・機会について把握・分析しております。
TNFDフォーラムやパイロットプログラムで得られた情報を活かし、自然関連の財務情報開示や北海道の気候変動への対応、自然環境保護に取り組むことで、全てのステークホルダーと地域社会の持続的な発展に貢献してまいります。

1. ガバナンス

当行グループは「北海道のネイチャーポジティブへの貢献」をマテリアリティの一つと特定しており、サステナビリティ委員会において生物多様性保全や増進に関する取組方針や取組みの進捗状況を協議・報告しております。

2. 戦略

TNFD提言では、地域特性を踏まえた分析が推奨されております。北海道は、「GX金融・資産運用特区」に指定され、GX推進の適地として洋上風力や太陽光発電計画が進む中、自然環境への配慮から漁業や希少生物への影響等、環境アセスメントへの重要性が高まっています。さらに、お取引先の融資残高の割合、依存・インパクトが比較的大きいことより、本年度は、電力、ガス、石油、石炭関連事業者等が該当する「エネルギー・ユーティリティ」を優先セクターと特定しました。同セクターのバリューチェーンにおける、「依存」「インパクト」の影響度合いおよび機会とリスクについては以下のとおり整理しています。

お取引先の融資残高の割合、依存・インパクトが比較的大きいことより、電力、ガス、石油、石炭関連事業者等が該当する「エネルギー・ユーティリティ」の優先セクターのバリューチェーンにおける、「依存」「インパクト」の影響度合いおよび機会とリスクについて
機会 洋上風力発電など脱炭素化社会への移行を支援するファイナンスについては、生態系や自然資本に与える影響を考慮しながら対応してまいります。また、行政や大学等と連携しながら生態系の保護・回復に資する取組みへのサポート等、金融・非金融の両面から、北海道のネイチャーポジティブに貢献してまいります。
リスク 当行では、生物多様性保全に関するリスクとして移行リスクと物理的リスクを以下のとおり認識しております。今後もTNFD提言に沿った各リスクの定量的な評価を進めてまいります。

次の表は左右にスワイプしてご覧ください

移行
リスク
政策リスク 環境規制等への対応コスト増、周辺環境の再生義務の発生等
評判リスク 周辺環境への影響や環境破壊、災害発生に伴う住民からの反発、社会的評判の低下、それによる利害関係者の忠誠心の低下を通じた運用コスト増、操業停止等
物理的リスク 急性リスク 有害物質の排出による環境・希少生物への影響。洪水、地滑り、地震、津波、その他自然災害の被害による操業停止、インフラの修復・メンテナンスコスト増等
慢性リスク 操業による温室効果ガスや廃棄物、汚染物質の排出による底生植物・淡水植物、その他希少生物、周辺環境への影響・汚染、種の移動による生態系の変化等

3. リスク管理

移行リスクや物理的リスクに起因する再生可能エネルギーの操業停止は、信用リスクを増減させ、当行の事業活動や財務内容に重要な影響を与える可能性があります。環境アセスメントの観点から、開発エリアにおける周辺の自然資本に与える影響や要注意地域との接点、周辺地域への影響を投融資判断の材料として検討します。また、シナリオ分析では、気候変動と自然資本の関連性について様々なシナリオを考慮し、リスクの特定・評価・管理していく体制を構築していきます。

4. 指標および目標

1. サステナブルファイナンス累計実行額(うち環境関連)

サステナブルファイナンスのうち、脱炭素化社会への移行を支援する環境関連への投融資を指標と目標としました。

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2024年までの累計実績 2030年までの累計目標
サステナブルファイナンス(うち環境関連) 5,541億円 1.4兆円

2. ほっくー基金

北海道の生物多様性保全を目的とした「ほっくー基金(2010年度設立)」を通じて、道内の希少種保護や生息環境整備等に取り組む様々な団体を幅広く支援しています。基金設立以来、累計204先へ1億60万円を助成しました。
ほっくー基金の主な原資は、北洋銀行アプリなど通帳デジタル化に伴う紙通帳の印刷コスト相当額、ほっくーLINEスタンプの販売収益、Web完結型ローン手続にて削減となる郵送代等を拠出しています。これにより、お客さまは間接的にほっくー基金へ参加いただき、北海道の生物多様性保全に貢献することができます。

評価基準には、TNFDで自然資本の対象として定義されている「陸、海、淡水、大気」への寄与、北海道生物多様性保全計画(第2次計画)における圏域別の生物多様性保全方針への該当有無等を取り入れています。

選定先は、特別天然記念物・絶滅危惧種の生息環境保護、繁殖環境の整備や特定外来生物の駆除、魚道整備や植樹に加え、幅広い世代に生物多様性保全に関する教育を実施する団体を助成しています。

  • ほっくー基金助成先 延べ件数および累計金額

次の表は左右にスワイプしてご覧ください

2025年度目標 2025年度実績
ほっくー基金助成先 20先 19先
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笑顔のほっくーのイラスト。右にピンク、左に黄色の小さな花のイラストも添えられている。ほっくーを挟む形で「ありがとう ございます」と書かれている。

ほっくー基金口座の設置

北海道の生物多様性保全に、当行の役職員はもとよりお客さまに広くご参加いただき、道民一丸となって取り組めるよう「ほっくー基金」の専用寄付口座を設けています。各営業店の窓口にてお振込手数料無料で広く皆さまのご協力を募っています。

  • 特定非営利活動法人 人まち育てI&Iの活動を写した写真。刈り取ったスゲを抱えている人たちが写っている。

    特定非営利活動法人 人まち育てI&I

  • 一般財団法人史春森林財団の活動を写した写真。雪が積もった森の中、防寒着を着た人たちが資料を方手に木々を眺めている。

    一般財団法人史春森林財団

  • NPO法人 北海道森林ボランティア協会の活動を写した写真。林の中を流れる川の水質検査をしている人たちが写っている。

    NPO法人 北海道森林ボランティア協会

  • 遠軽町ウチダザリガニ防除ボランティアグループ「ジオ・ザリ・クラブ」の活動を写した写真。胴長靴を着用しタモ網を持った沢山の人が川に入って、ウチダザリガニを探している。

    遠軽町ウチダザリガニ防除ボランティアグループ「ジオ・ザリ・クラブ」

公募に関するお知らせ

2025年度の募集は締め切りとなりました。多数のご応募誠にありがとうございました。
2026年度のお申込受付は、2025年11月から開始予定です。

助成先のご紹介

知床世界自然遺産地域とその周辺において実践的人材育成を行う
公益財団法人知床自然アカデミー

河川生態系復元、希少種保護、市民協働などのオンライン講義と現地実習・演習で構成する学生向けの実践的教育プログラム「知床ネイチャーキャンパス」を実施しています。

公益財団法人知床自然アカデミーの活動を写した写真。山の中で沢山の学生が実習を受けている。舗装された道路の端に寄り、マイクを持った講師の話を聞きメモを取っている。
公益財団法人知床自然アカデミーの活動を写した写真。雨が降る森の中で、沢山の学生がレインウェアを着て実習を受けている。講師が中心に立ち、話をしている。
TOPIC
ほっくー基金による支援が「自然共生サイトに係る支援証明書(試行版)」として認定されました

環境省では、ネイチャーポジティブの実現に向け、民間の取組み等によって生物多様性の保全が図られている区域を「自然共生サイト」として認定する仕組みを開始しています。本証明書は、「自然共生サイト」の質の維持・向上に資する支援を行った企業等に対して発行されるものです。

今回、ほっくー基金による支援が、「自然共生サイトに係る支援証明書(試行版)」として全国の金融機関および道内企業で初めて認定されました。自然共生サイトとの連携を通じて、北海道のネイチャーポジティブに貢献していきます。

自然共生サイトに係る支援証明書